レズ風俗法律相談Q&A『教えて!弁護士ばやし先生!』第三弾「性風俗店における盗撮被害について」
レズ風俗レズっ娘グループ代表『御坊』が、風俗トラブルに強いグラディアトル法律事務所所属弁護士ばやし先生(@_devilsadvocate)こと若林翔先生に質問していく法律相談Q&Aコラムです。
今回は「性風俗店における盗撮被害」についてお聞きしてみたいと思います。
最近よく、風俗店における盗撮被害や盗撮グッズが話題にあがります。こういった盗撮被害は風俗店に関わらず増えていますか?どのようなケースが多いのでしょう?
増えているという印象です。
警察庁の統計によると、盗撮事犯の検挙数はこの10年間で倍増しております(平成22年が1741件、令和元年が3953件)。
盗撮グッズについては、時代の流れにデジタルカメラや携帯電話を用いた盗撮が減っている一方で、小型カメラ(隠しカメラ)による盗撮やスマートフォンによる盗撮が増えているのが特徴的です。
グラディアトル法律事務所では、数多くの風俗トラブルを扱っており、その多くが盗撮と本番強要です。
デリヘル等の風俗での盗撮事案では、盗撮が発覚し、風俗店やキャストから損害賠償請求がなされるといったケースが多いです。
中には、警察が入って、盗撮犯が逮捕されるような事例もあります。
デリヘル等の風俗での盗撮など、風俗トラブルについては、以下の記事もご参照ください。
盗撮グッズが年々巧妙なつくりになっていると聞きました。最近の盗撮グッズ事情を教えてください。
ペン型、眼鏡型、モバイルバッテリー型、車のキー型などの他、火災報知器型のものや消しゴムの形のものもあり、多種多様で巧妙な盗撮グッズがあります。
価格も3000円くらいのものから存在します。
カメラの小型化が進み、価格も安くなってきているところが先ほど述べた小型カメラによる被害の増加につながっているのかと思われます。当然ですが、スマートフォンでも手軽に写真や動画が撮れるので、スマートフォンによる盗撮も増えてきています。
どのようなタイプの盗撮機器があるのか知っておくことは盗撮の予防や発見につながります。
盗撮グッズの紹介と盗撮予防法についての詳細は、以下の記事をご参照ください。
―まずは盗撮機器やその盗撮方法について知識をもつということが大切ですね!
盗撮する犯罪者側の目的についてですが、商用が多いのか、個人利用(?)目的が多いのか、また、これら盗撮の罰則などについてもお聞かせください。
どちらかと言えば、個人利用が多いような気がしますが、ただ、盗撮動画が販売されてしまった事件が増えてきていることも事実です。
盗撮自体は、各都道府県の条例で取締りがされています。
都道府県によって罰則の内容(重さ)が違ったり、取締の対象となる場所が違ったりします。
たとえば、東京都では
「住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」(東京都迷惑防止条例5条1項2号イ)や、これ以外の「公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物」(同号ロ)で「人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置」(都条例5条1項2号本文)した場合に「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する」としています(都条例8条2項2号)。
注目すべきなのは、盗撮だけでなく盗撮機器を差し向けたり、設置したりしただけで、罰則の対象となる点です。また、盗撮の常習者は、さらに刑が加重されて「2年以下又は100万円以下の罰金に処される」可能性があります(都条例8条7項)。
大阪府迷惑防止条例にも同様の規定があります(6条1項、同3項2号、同4項、15条1項1号、同2項)、ただしカメラを差し向けたり、設置したりしたにとどまる場合は、罰則がかるくなっています(府条例17条1項2号、同2項)。
盗撮動画を販売していた事例では、わいせつ電磁的記録等送信頒布罪(刑法175条1項)やリベンジポルノ防止法違反などにも該当します。
風俗での盗撮と罰則・逮捕・刑事事件については、以下の記事もご参照ください。
実際の性風俗店の盗撮事件において、その客の家、ホテル、いわゆる箱ヘルやソープなどの店舗個室、その他、民泊施設など、盗撮被害が起こりやすい場所はありますか。
盗撮被害の起こりやすさというと、やはりホテルや家が多いのではないでしょうか。
これは単純に箱ヘルやソープの絶対数が少ないというのもあります。ですが、それ以外にも箱ヘルやソープはいわば相手のフィールドなので、不自然なものを置きにくいというのもありますよね。
ホテルや自宅や民泊では、盗撮機器の設置やその準備もしやすいといえます。
―ありがとう御座いました。
まとめ
レズ風俗レズっ娘グループでは、以前、『VIDEOPHOBIA』という映画作品のロケ地協力をしたことがあります。この作品は、男性と過ごした一夜が盗撮されていて、動画が無許可で配信されていて…という物語でした。
※レズ風俗レズっ娘グループでは、自宅やマンション、及び、民泊施設でのご利用を禁止しております。
レズっ娘グループでは過去15年間、盗撮の事例はありませんが、これまで、デートコース中に、スマートフォンで風景を撮ってる感じで、自分も撮られてしまったかもしれないとキャストから相談されたケースや、無理やり許可なく下着姿を撮影されてしまったという出禁事案がありました。
レズっ娘グループでは、お客様皆様にご予約時に必ず同意いただいております「ご利用規約」の通り、キャストの合意に限らず、キャストの撮影を禁止しております。
キャストの撮影が発覚次第、その場でご案内の中止、且つ、今後、一切のご利用を禁止(出禁)となり、場合によっては警察への通報等させていただきます。
また、若林先生曰く
迷惑防止条例違反になるような盗撮については、110番するなど、警察への通報による対処が可能です。また、このような行為は不法行為になりますから、民事上の損害賠償請求も可能です。
ケースによっては警察への被害相談への同行や示談交渉について、弁護士に相談したり、弁護士に間に入ってもらうということも、重要になってきます。
とのことです。
キャストとの思い出を心のフォルダに残しておいてくださるお客様のほうが断然に多いので安心してくださいね!
御坊でした
・協力 グラディアトル法律事務所